開発ストーリー

課題解決力・制作コンサルティング

Case.1仕様・コストダウン提案による受注

虫除けプレートを入れるパッケージの受注が決まり、最初に形状決定のための試作依頼が入りました。要望としては窓穴をあけて商品を見せたいがフィルムを貼って異物が入らないようにしたいとのことでした。

提案した仕様として2案ありA案がトムソン2回+全面ラミネートの案(先に窓のみトムソンし全面ラミネート後に外形をトムソンする)とB案がトムソン1回+部分窓貼(窓の部分のみ箱の内面からフイルムを貼る)であった。年間40万ロットと大ロットの案件でありA案の場合は工数も多く製造コストが高くなる。一方B案はA案と比較して工数も少なく安価にできる。さらに表面加工を自由に選べるメリットもありB案の採用となった。

結果的にコスト面の優位性が評価され採用いただくこととなりました。また、フイルム強度の問題があったが提案時に試作を提出し強度確認いただき問題ないと評価いただきました。

Case.2設計変更によるコストダウン提案

パウチを60包を入れる化粧箱と仕切の設計と見積依頼が入りました。仕切形状は顧客からの指定があった。

顧客指定形状は紙取りが悪く箱と共取りが出来ないことがわかった。そこで仕切形状を変更し1枚の紙で共取りできるよう提案をおこなった。

共取りにすることによりコストダウンに成功した。また、見積提出時にいずれも試作を作成し作業性も比較検討いただき正式採用となった。

Case.3小さな商品でも大きくPRできる、
アイデアパッケージ。

化粧品パッケージの制作をお手伝いする中でよくあるリクエストが、「もっと商品の魅力を伝えられるアイデアパッケージを作りたい」ということです。化粧品パッケージはコンシーラーやアイライナーなど小さな商品も多く、普通に梱包するだけでは商品名すら読みにくいパッケージになってしまいます。かといって過剰なパッケージを開発するとコストがかかるので、多くのお客様が悩まれています。そこで、私たちが開発したのが、「POPパッケージ」です。 コンシーラーなど小さな商品を紙箱で梱包し、さらに台紙面をつけてグラフィックデザインや広告をパッケージと一緒に掲載するというものです。 よく、台紙にブリスターパックをとりつけるものが多くありますが、紙に比べるとブリスターパックは製造コストがかかってしまいます。わたしたちの開発したPOPパッケージは、商品を梱包する箱もPOPとなる台紙もすべて一枚の紙で構成されているので、コストを抑えることができ、環境性にも優れています。このPOPパッケージはお客様にご好評を頂き、シリーズとしてその他の商品にも採用されました。 台紙面が大きいためグラフィックを大胆に使うことができるうえ、店頭でのディスプレイにもなるため、台紙にスタンドをつけてほしいというリクエストも頂きました。パッケージ制作はコストの問題もありますが、 パッケージは消費者の方が商品を選ぶ際に見るものです。 決して、売り手側の都合だけで企画してはいけないのだと、この商品を通して改めて感じることができました。 これからも、私たちのもてるノウハウと技術で少しでも消費者の目線に立ったアイデア商品をご提案したいと思います!

Case.4高級感を出したいパッケージに最適!
ブリスターキャップの熱圧着を可能にした金銀の箔押し

通常、ブリスターパックを用いるパッケージには金銀の箔押しを使いません。 台紙とブリスターパックを熱圧着する際に、金・銀の箔押しが変色していたり割れてしまうため、 業界では使わないのが常識です。しかし、化粧品などのパッケージは商品のデザインイメージや魅力を引きたたせるために 金・銀の箔押しをデザインイメージとして使いたいというお客様が多くいらっしゃいます。 今回のリップクリームのパッケージも、従来の商品イメージを少しバージョンアップし、 高級感を演出したいというお客様からのご要望があり、開発に取り組むようになりました。開発には一ヶ月程度かかりました。 梱包・圧着はメーカー様の設備で行うため、試作開発はメーカー様の設備を利用しながら何度も何度も箔を変えて試行錯誤を繰り返しました。途中で、やはり実現は不可能か…と思うこともありましたが、なんとか変色しない方法を発見し、ついに金・銀の箔押しパッケージが完成したのです!メーカー様にとっては長い研究開発を経てようやく市場に出る思い入れが強い商品です。

パッケージの細部に至るまで、商品イメージを完璧なものにしたいという思いのもと、 このパッケージは誕生したのです。こうして試行錯誤の結果完成した商品は、今では店頭に並び、従来の商品イメージと違った魅力を十分にPRしています。パッケージ制作は、決して印刷会社だけで行うものではありません。お客様の思いと協力がなければ実現しなかったことでしょう。お客さまの有難さを改めて認識できた案件でした。